2008年11月23日

トム・ゴードンに恋した少女

 また面白い本に出逢いました。
 ハラハラドキドキして、最後は泣けます。
 ぼくは主人公の9歳の女の子と同じ気持ちになって冒険し、ラストでは主人公が物語のなかでする勝利のポーズと同じポーズをしてました。

『トム・ゴードンに恋した少女』
作・スティーブン・キング 翻訳・池田真紀子
新潮文庫

モダンホラーの王様、スティーブン・キングですが、『スタンド・バイ・ミー』など少年文学も数多く書いてます。
 この作品は、一人の少女が森で迷うお話ですが、ホラーの要素もたっぷり入ってます。
 ストーリーは、単純明快。
 森で迷った9歳の少女トリシアが、たった一人でサバイバルするお話。
 表題にある、トム・ゴードンは、1998年にボストンレッドソックスで最多リリーフをなしとげた投手です。

 僕は、キングの作品は、ちょっと苦手だった(なんか濃すぎて)んですが、この作品を読んで考えをあらためました。
 やはり、小説書きのプロフェッショナルです。
 このお話は、骨子がシンプルなだけに、作家の力量がはっきりわかります。
 スティーブン・キングは、やっぱりうまかった。
 参りました。

 訳者のあとがきに、スティーブン・キングは、この作品を『はじめの状況設定を除いては、まったくの成り行き任せで書いた』とあります。
 つまりインプロ(即興)で書いて行ったということです。
 まぁ、僕は、そんなことも多々あることだと思いますが、できあがった作品の完成度からすると、これが、まさかインプロ(成り行き任せ)でできた作品だと信じる人は少ないのかもしれません。

 それだけ構成のしっかりした作品です。
 物語作家を志す人には、お手本の一冊として、お薦めしたいくらいです。
 成り行き任せ(即興)でも、完璧な構成の作品を書いてしまう、スティーブン・キングは、やはり物語作りの手練(プロ)です。
 みなさん、『ザ・プロ』の作品を楽しんでみてください。

  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 12:17 | Comments(0) | 

2008年11月21日

快方に向かう

ようやく熱が下がり、快方に向かってます。
ご心配おかけしました。
それにしても、たんなる風邪だと油断してはいけませんね。
風邪は万病のもととはよく言ったものです。
風邪で体力を失ったところに、他の病いを患ってしまうということが多々あるということでしょう。
熱が下がったからといってここで油断しないで、きっちり体力を上げるようにしなければなりません。
まずは散歩からですね。

そのまえに、ちょっと耳寄りな情報をお伝えします。
来年、僕の書いた芝居を上演する企画をすすめているというのは、どこかで書いたと思うんですけど、そのために使うチラシの撮影をしました。

これはそのときのスナップ。
主演の、松本梨香さんと、田中優樹さんです。
ちょっと遠すぎてわかりずらくてすみません。
松本さんは、ご存じの通り、ポケモンのサトシ役などで超有名な声優さん。
田中さんは、主に映画やテレビで活躍している俳優さんです。
撮影は順調に進みました。
僕もレフ板を持ったりして大活躍したんですが、このときに僕が油断していて体を冷やしてしまったのが、今回の長い風邪ひきにつながってしまったのはまちがいありません。
この撮影の晩から寒けがしはじめて、次の日から寝こんでしまいましたから。
やはり体を冷やすのはよくないですねー。

今回のことは、深く反省して、これからは体調管理に万全をはいすつもりです。
外出から帰ったら、手洗いとうがいは必ずしますよ。

熱が下がりはじめたら、外に出たくなってちょっと歩きました。
そうしたら、全ての景色が新鮮で美しく見えるではありませんか。
自分はなんて美しい星の上に立っているんだろうって思いました。
忙しく行き交う人たちが、見過ごしている夕焼けが、とても大事に思えます。
夕焼けに、力をもらいました。
  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 10:38 | Comments(0) | 名誉館長の一言

2008年11月20日

風邪ひき

熱がつづいている。
風邪をひいてしまいました。
熱があると、もう何もできません。
ただ寝てるだけです。
でも、こんなにつづくのははじめてかも……
体力が衰えたんですかねー。

もちろん本も読めてません。
まったく使い物になりません。
みなさんも、風邪には気をつけてくださいねー。
  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 11:52 | Comments(0) | 名誉館長の一言

2008年11月11日

善良な男

図書館のブログなのに、本の話題が最近少なかったですね。
僕が、ディーン・クーンツのファンなのは、このブログの読者の人はご存じだと思いますが、さいきんの作品を読み落としていました。
それでひさしぶりに読んだクーンツが、これ。
『善良な男』THE GOOD GUY ディーン・クーンツ作 中原裕子・訳 ハヤカワ文庫

どんな内容かというと、まさに文庫の帯に書いてあります。
「人違いで殺人の依頼をされた男と、殺し屋の息詰まる闘い」
一言つけくわえるならば、「男は、殺されるはずだった女を守りとおす」

あいかわらずのストリーテリングの妙技に、ぐいぐいひっぱられて一気に読んでしまいました。
アメリカのテレビシリーズの名作『24』的な、ジェットコースターノベルです。
読者を一度、乗り込ませたら、最後まで降りさせずに一気に走り抜けます。
パターンのそしりを受けるかもしれないけど、そんなことは気にしない、気にしない。
面白ければ、それでいいじゃないか。
ベストセラー作家が、そう言いながら笑っている気がします。
わたしには信念があると。

どんな名作でも、実は、だいたい一行で説明できるものです。

僕も、自分で作品をつくるときには、自分の作品が、どんな一行で表現できるかをまず考えます。

『少年が、ポケモンと出逢い、一緒に旅に出て、友情をむすぶ』
ポケモンの基本ストーリーは、これにつきます。

いろんな小説や、映画や、演劇に出逢ったとき、その物語を、一行で表現することにトライしてみてください。
物語は、実はすごくシンプルなものから始まっているということがわかりますよ。

  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 12:18 | Comments(1) | 

2008年11月06日

ストリートミュージシャン

ストリートで歌ったり、演奏したりしている人がいます。
ストリートミュージシャンってやつ。
代々木公園の外の道では、土日とかに、こういう人たちがけっこうたくさん出ていて、それぞれにパフォーマンスを繰り広げてます。

こういうストリートから、プロになっていく人たちがいたわけなんだけど、そういう人たちが成功したりすると、逆にプロが、ストリートでやりはじめたりします。
こないだもそういう人が、路上でやってました。

やっぱりうまい人がやっているのを、無料で聞けたりするのは得した気分になります。
これはもうエイベックスでデヴューしている人らしい。
Yoonji

僕が気にいったのはストレートなロックバンド。
ベンベナッツ。
自主制作版らしいけど、CDも売ってたので、つい買ってしまいました。

あと、ドラムパフォーマンスの、ダムエスもすごかったです。
  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 11:54 | Comments(0) | 散歩

2008年11月05日

謎の人現る

散歩のいいところは、いろいろ発見すること。
毎日、いろんなものにぶつかるから面白くてやめられません。

で、今日は、とことこ歩いていたら、テレビ番組のロケを路上でやってました。
おっ、人気者がいる。
と、携帯を取り出して写真をとろうとしていたら、
「ちょっとやめてください!」
こんな感じで、なぞの男が絶妙な感じで、僕のカメラの前に登場。
この人の手のひらの向こうに、オリエンタルラジオの二人と、さらに向こうに、ハリセンポンの二人がいるのですが、見えませんねー。

路上で撮影してるんだったら、写真撮られるくらい覚悟の上だろうと思ったけど、この謎の男の人の面白さに免じて許してやることにしました。
それに毎日テレビで見れる有名人の写真を撮っても、そんなに面白くもなんともないしね。
それより、この謎の男の人の写真が、数十倍面白いです。
かってにブログに載っけてすみません。謎の人。

  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 14:15 | Comments(0) | 散歩

2008年11月04日

カナリア

神宮前で、おめでたい獅子舞をやってました。
古くから伝わる伝統芸能が残っているのは、いいことですねー。

来年上演予定の芝居の脚本を直しはじめています。
役者さんにあわせて、セリフを直したり、人物の描写を深めたり、作品はどこまでも完成ということはありません。
最後の最後まで、練り直す作業をします。
まさに『書いては書き直し』です。

これは、尊敬する劇作家、ニール・サイモンの自伝のタイトル。
ニール・サイモンの作品は、戯曲も面白いですが、この自伝も面白いですよ。
図書館にもたぶんおいてあるんじゃないかなぁ。

来年の芝居の前に、年内に高校生の自主公演の芝居を書いてくれと頼まれたので、書いてしまいました。
タイトルは『カナリア』
かなり面白い作品ができました。
女子高校生5人が出演する舞台です。

高校演劇の大会などは、ふつう60分以内の作品らしいので、僕もその長さの作品を書いてみようと思い、それに対応した作品にしました。
もし上演したい高校生がいたら、いつでも提供いたします。
高校生5人の絆を描いた物語です。

写真は、カナリアのイメージではありません。
あんまり夕焼けがキレイだったので。
  


Posted by 名誉館長 園田英樹 at 11:38 | Comments(0) | 演劇