2016年03月17日

ひさしぶりの観劇! 感激! てがみ座

シアター風姿花伝で劇団てがみ座の公演『対岸の永遠』を見てきました。
作・長田育恵 演出・上村聡史
出演、石村みか、亀田佳明、半海一晃、みやなおこ、今泉舞、箱田暁史、岸野健太、福田温子。

 小劇場での一ヶ月のロングラン公演は、すばらしい挑戦だと思います。
 注目度も高いです。
 なにより長田育恵さんは、いまのりにのってる劇作家。(前回の「地を渡る舟」をはじめて見させていただき、感心させられました)友人のみやさんも出演しているし、見逃せないと思っていました。

 今回も予備知識なしで見にいったのですが、まずロシアを舞台にしていて、ロシア人の登場人物の世界を描いているということに驚きました。
 日本人が、ロシア人のことを書くとは! その意外さ!
 ロシアの戯曲を日本人が演じるのは、いままでもかなりの数の作品を見たことはありましたが、日本人の作家となると珍しいと思います。
 そして内容は、追放された詩人と、その残された娘についての物語。
 (ネタバレしてしまうので、ここまでします)
 見ごたえある演出と、俳優陣の演技で、濃密な二時間でした。
 舞台美術と照明も素晴らしかった。小劇場の空間を本当にうまくつかっていたと思います。
 美術家も照明家も文学座のスタッフでした。

 脚本家の視点から見ると、本当に難しい素材を扱ったなぁと感心するばかり。
 いわゆる「人生のふしめ」タイプの物語。
 主人公たちだけではなく、ちゃんと他の登場人物たちの「ふしめ」も描いていて、作者の筆力を感じました。
 こういう作品は、本当に技術力が必要なんです。
 しかも言葉(セリフ)に力がある。
 力のある言葉を書こうとしているのがわかります。

 てがみ座所属の俳優さんたちは、こんな力量のある作家と一緒に仕事できて幸せだろうなと思います。
 この劇団、これからいろんな俳優が出たがるだろうなと思いました。
 もうなってますね。
 失礼しました。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 09:53 | Comments(0) | 演劇
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