2016年03月27日
舞台脚本を書いてみませんか
ストーリー脚本教室(実践編33)
今回は、舞台の脚本におけるシーンのつなぎについてです。
(けっこうマニアックな実践編です。舞台の脚本を書くときに役立ちます)
僕たちは、けっこう俳優が一人で、どこかにいるシーンを書いてしまいがちです。
例えば、
(例1)
部屋
園田英樹が、一人でパソコンを打っている。
英樹「……なかなかすすまないなぁ……あー、あと二時間しかない……」
そこにノックの音がする。
英樹「はーい。どうぞ、カギ開いてるよ」
女の声「失礼しまーす」
入ってきたのは祖母よねだ。
よね「あー、ちらかってるねぇ」
英樹「あ、ばあちゃん!」
みたいな感じで。
(けっして面白そうなシーンの入りではないですが、あくまでも悪い例に気づいてもらうために書いてます。)
◯登場人物が一人でいるシーンを書いていたら、本当にそこは必要なのかを疑うべし!
そのシーンのはじまりは、本当に必要なのか?
疑ってみましょう。
例1のシーンは、すでにおばあちゃんが部屋に入ってきて、パソコンを打っている英樹のまわりでかってに片付けをしているところから始まっても、なんの問題もありません。
それどころか、ノックの音を入れたり、入ってくるまでの芝居をカットできて、すっきりします。
よりエネルギーがたかまったところから、シーンを始めることができるのです。
どうです、こっちの方がいいでしょう?
テンポもぐっと良くなるはずです。
◯登場人物の出入りは、本当に必要なのかを疑うべし!
例えば、園田がいるAシーンが、園田がそこから出て行き、次に場所が変わってBシーンがはじまり、そこに園田が入ってくるとします。
こういうときは、この園田の出入りは、本当に必要なのかを疑ってください。
逆に、園田を残して、他が入れ替わった方が効果的なことが多々あります。
登場人物の園田は時間と空間を飛び越えるのです。
舞台だとこれが可能だし、より演劇的でダイナミックなシーンの展開になります。
前後する二つのシーンに、共通する登場人物がいる場合は、これが使えるということをおぼえておくといいでしょう。
シーンのつなぎはスマートになり、転換の時間も短縮できます。
◯まったく別の時間、空間にいる人を、同じ場所に立たせるこができるのも演劇の特質です。
じつは、演劇(舞台)表現というのは、ものすごく自由です。
それは観客の想像力の手助けを、ふんだんに借りることができる芸術だからです。
観客が想像してくれれば、舞台は、どこにでもなるし、なんにでもなるからです。
宇宙にも、異世界にも、ミクロの世界にも、心の中にも、あらゆる場所になってくれます。
これを有効に使えば、別空間、別の時間にいる人物だって、同じ舞台上に立たせることが可能です。
ようするに自由な発想で遊んでいいのが、演劇の脚本の特性だと思います。
◯舞台用の脚本を、もっと書いて欲しいです。
仕事という点からすると、映像作品のためのストーリー脚本に需要があるのはまちがいないです。
僕の体験上からも、映像脚本の方が仕事になりました。
ただ舞台の脚本というのは、上に書いたように、自由な発想や演劇的な工夫をするのが楽しいし、逆にさまざまな制限の中でいかに面白さを作っていくのかというようなチャレンジがそこにはあります。
脚本のエクササイズとしては、ぜひやって欲しいジャンルです。
作家志望の人たちは、舞台の脚本を書いてみることをお勧めします。
自分の書いたものが、実際に舞台上で実体化していくのを見るのは、最大の脚本の勉強になると思うからです。
ぜひチャレンジしてみてください。
今回は、舞台の脚本におけるシーンのつなぎについてです。
(けっこうマニアックな実践編です。舞台の脚本を書くときに役立ちます)
僕たちは、けっこう俳優が一人で、どこかにいるシーンを書いてしまいがちです。
例えば、
(例1)
部屋
園田英樹が、一人でパソコンを打っている。
英樹「……なかなかすすまないなぁ……あー、あと二時間しかない……」
そこにノックの音がする。
英樹「はーい。どうぞ、カギ開いてるよ」
女の声「失礼しまーす」
入ってきたのは祖母よねだ。
よね「あー、ちらかってるねぇ」
英樹「あ、ばあちゃん!」
みたいな感じで。
(けっして面白そうなシーンの入りではないですが、あくまでも悪い例に気づいてもらうために書いてます。)
◯登場人物が一人でいるシーンを書いていたら、本当にそこは必要なのかを疑うべし!
そのシーンのはじまりは、本当に必要なのか?
疑ってみましょう。
例1のシーンは、すでにおばあちゃんが部屋に入ってきて、パソコンを打っている英樹のまわりでかってに片付けをしているところから始まっても、なんの問題もありません。
それどころか、ノックの音を入れたり、入ってくるまでの芝居をカットできて、すっきりします。
よりエネルギーがたかまったところから、シーンを始めることができるのです。
どうです、こっちの方がいいでしょう?
テンポもぐっと良くなるはずです。
◯登場人物の出入りは、本当に必要なのかを疑うべし!
例えば、園田がいるAシーンが、園田がそこから出て行き、次に場所が変わってBシーンがはじまり、そこに園田が入ってくるとします。
こういうときは、この園田の出入りは、本当に必要なのかを疑ってください。
逆に、園田を残して、他が入れ替わった方が効果的なことが多々あります。
登場人物の園田は時間と空間を飛び越えるのです。
舞台だとこれが可能だし、より演劇的でダイナミックなシーンの展開になります。
前後する二つのシーンに、共通する登場人物がいる場合は、これが使えるということをおぼえておくといいでしょう。
シーンのつなぎはスマートになり、転換の時間も短縮できます。
◯まったく別の時間、空間にいる人を、同じ場所に立たせるこができるのも演劇の特質です。
じつは、演劇(舞台)表現というのは、ものすごく自由です。
それは観客の想像力の手助けを、ふんだんに借りることができる芸術だからです。
観客が想像してくれれば、舞台は、どこにでもなるし、なんにでもなるからです。
宇宙にも、異世界にも、ミクロの世界にも、心の中にも、あらゆる場所になってくれます。
これを有効に使えば、別空間、別の時間にいる人物だって、同じ舞台上に立たせることが可能です。
ようするに自由な発想で遊んでいいのが、演劇の脚本の特性だと思います。
◯舞台用の脚本を、もっと書いて欲しいです。
仕事という点からすると、映像作品のためのストーリー脚本に需要があるのはまちがいないです。
僕の体験上からも、映像脚本の方が仕事になりました。
ただ舞台の脚本というのは、上に書いたように、自由な発想や演劇的な工夫をするのが楽しいし、逆にさまざまな制限の中でいかに面白さを作っていくのかというようなチャレンジがそこにはあります。
脚本のエクササイズとしては、ぜひやって欲しいジャンルです。
作家志望の人たちは、舞台の脚本を書いてみることをお勧めします。
自分の書いたものが、実際に舞台上で実体化していくのを見るのは、最大の脚本の勉強になると思うからです。
ぜひチャレンジしてみてください。
この記事へのコメント
本当に必要あるのか?という視点は大事ですね。
自分の本をもう一度確認してみます。
自分の本をもう一度確認してみます。
Posted by サトー at 2016年03月27日 15:40
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