2016年04月03日
テレビ番組ができるまで
4月4日五時五十五分からテレビ東京系列で「ベイブレードバースト」放送開始です。
(僕がシリーズ構成と脚本をやってます)
放送開始記念で、今日は、テレビシリーズができるまでを書きますね。
◯テレビシリーズが始まるとき
多くの場合、一本の電話から始まります。
「お時間ありますか? ちょっとお話がしたいので」
制作会社のプロデューサーからの電話です。
電話がいきなりかかってくるのは、だいたい悪いときか、良いときのどちらかです。
こんな電話がかかってきたら、良いときであることを祈るしかありません。
「いま、お忙しいですか?」
と、相手は遠回しに、こっちの状態を聞いてきます。
自分がこれからする提案を聞いてくれるかどうか、こちらにその余裕があるかどうかを確かめるためにです。
どんなに忙しくても、こういうときは正直には言ってはいけません。
「ぜんぜん大丈夫ですよ」
と、応えましょう。
「忙しくて、いま余裕ないんですよ」
なんて言わないこと。
大事な仕事をみすみす逃してしまうことになりかねません。
僕もかつて、せっかくのオファーを断ってしまって、あとで後悔したことがあります。
どんなに忙しくても、なんとかなるものです。
なんとかしましょう!
◯企画を最初から立ち上げる場合と、もう決まった企画の場合の両方があります。
作品によりますが、脚本家とプロデューサーと組んで、企画書を最初から立ち上げる場合と、すでに企画が決まったものを脚本化していく場合の二つがあります。
どちらが大変かというと、それはもちろん企画をはじめから立ち上げる場合です。
企画が通らなければ、脚本を書くチャンスもないわけですから。
まだ放送が決まっていない段階で、企画のために、パイロット的な脚本を書く場合もあります。
僕も、未発表の脚本を何本も書いた経験があります。
つまりそれらの脚本の企画は、結果的に制作には至らなかったということですね。
世の中には、そんなふうに日の目を見ないストーリーがたくさんあるのです。
放送が決まった企画の脚本依頼がきたときは、ラッキーだと思いましょう。
企画を通すという苦労を、誰かがやってくれて、自分たちに脚本を書く機会を与えてくれているのです。
まず、その人たちの努力に感謝の気持ちを持って、仕事に臨みます。
◯原作がある場合と、ない場合もある。
テレビアニメをつくるとき、原作がある場合と、ない場合があります。
原作があるときは、その原作をどうしたらアニメ化できるかを考えます。
ない場合とはどういうときなのか?
たとえば、こういうときです。
玩具など商品がまず決まっていて、それにあわせてストーリーやキャラクターを作っていかなければならない場合。
こういう商品ありきの番組があることは、スポンサーというものがある以上、しかたのないことではあります。(大人の事情というやつですね)
◯僕は、まず登場人物の設定を考えます。
物語の設定は、とても大事です。
特にストーリーを引っぱっていくことになる、主人公の設定は。
この主人公が魅力的であるかどうかが、作品の成否を決めると言っても過言ではありません。
ですから全力で、主人公をつくるのです。
◯主人公が決まったら、彼のもっとも最大の壁になる人物を決めます。
主人公の次に大事なのは、主人公が最終的に立ち向かうべき相手です。
そして主人公を中心にして、物語に必要な人物たちを作っていきます。
まわりの人物たちをつくるのは、次のストーリーの構成作りと同時進行の場合もあります。
ストーリーの流れをつくる中で、必要な登場人物たちが、しだいに現れてくるからです。
◯大きなストーリーの構成をつくったら、いよいよプロット作りに入ります。
最終回までの、大きなストーリーの構成をつくります。
もちろんこれを作り上げていく過程でも、プロデューサー、監督などをふくめて、会議をつづけ、コンセンサスをとっていくことが大事です。
スタッフ全員が納得する作品にしていかなければなりません。
◯プロットから脚本化への過程は、これまでのブログに書いてます。
脚本化への作業のことに関しては、過去ブログにあるので、それを見て参考にしてください。
一本のテレビ番組が放送にいたるまでには、本当に膨大なエネルギーが必要であるということが、わかっていただけたでしょうか。
4月4日からはじまる「ベイブレードバースト」をよろしくお願いします。
(僕がシリーズ構成と脚本をやってます)
放送開始記念で、今日は、テレビシリーズができるまでを書きますね。
◯テレビシリーズが始まるとき
多くの場合、一本の電話から始まります。
「お時間ありますか? ちょっとお話がしたいので」
制作会社のプロデューサーからの電話です。
電話がいきなりかかってくるのは、だいたい悪いときか、良いときのどちらかです。
こんな電話がかかってきたら、良いときであることを祈るしかありません。
「いま、お忙しいですか?」
と、相手は遠回しに、こっちの状態を聞いてきます。
自分がこれからする提案を聞いてくれるかどうか、こちらにその余裕があるかどうかを確かめるためにです。
どんなに忙しくても、こういうときは正直には言ってはいけません。
「ぜんぜん大丈夫ですよ」
と、応えましょう。
「忙しくて、いま余裕ないんですよ」
なんて言わないこと。
大事な仕事をみすみす逃してしまうことになりかねません。
僕もかつて、せっかくのオファーを断ってしまって、あとで後悔したことがあります。
どんなに忙しくても、なんとかなるものです。
なんとかしましょう!
◯企画を最初から立ち上げる場合と、もう決まった企画の場合の両方があります。
作品によりますが、脚本家とプロデューサーと組んで、企画書を最初から立ち上げる場合と、すでに企画が決まったものを脚本化していく場合の二つがあります。
どちらが大変かというと、それはもちろん企画をはじめから立ち上げる場合です。
企画が通らなければ、脚本を書くチャンスもないわけですから。
まだ放送が決まっていない段階で、企画のために、パイロット的な脚本を書く場合もあります。
僕も、未発表の脚本を何本も書いた経験があります。
つまりそれらの脚本の企画は、結果的に制作には至らなかったということですね。
世の中には、そんなふうに日の目を見ないストーリーがたくさんあるのです。
放送が決まった企画の脚本依頼がきたときは、ラッキーだと思いましょう。
企画を通すという苦労を、誰かがやってくれて、自分たちに脚本を書く機会を与えてくれているのです。
まず、その人たちの努力に感謝の気持ちを持って、仕事に臨みます。
◯原作がある場合と、ない場合もある。
テレビアニメをつくるとき、原作がある場合と、ない場合があります。
原作があるときは、その原作をどうしたらアニメ化できるかを考えます。
ない場合とはどういうときなのか?
たとえば、こういうときです。
玩具など商品がまず決まっていて、それにあわせてストーリーやキャラクターを作っていかなければならない場合。
こういう商品ありきの番組があることは、スポンサーというものがある以上、しかたのないことではあります。(大人の事情というやつですね)
◯僕は、まず登場人物の設定を考えます。
物語の設定は、とても大事です。
特にストーリーを引っぱっていくことになる、主人公の設定は。
この主人公が魅力的であるかどうかが、作品の成否を決めると言っても過言ではありません。
ですから全力で、主人公をつくるのです。
◯主人公が決まったら、彼のもっとも最大の壁になる人物を決めます。
主人公の次に大事なのは、主人公が最終的に立ち向かうべき相手です。
そして主人公を中心にして、物語に必要な人物たちを作っていきます。
まわりの人物たちをつくるのは、次のストーリーの構成作りと同時進行の場合もあります。
ストーリーの流れをつくる中で、必要な登場人物たちが、しだいに現れてくるからです。
◯大きなストーリーの構成をつくったら、いよいよプロット作りに入ります。
最終回までの、大きなストーリーの構成をつくります。
もちろんこれを作り上げていく過程でも、プロデューサー、監督などをふくめて、会議をつづけ、コンセンサスをとっていくことが大事です。
スタッフ全員が納得する作品にしていかなければなりません。
◯プロットから脚本化への過程は、これまでのブログに書いてます。
脚本化への作業のことに関しては、過去ブログにあるので、それを見て参考にしてください。
一本のテレビ番組が放送にいたるまでには、本当に膨大なエネルギーが必要であるということが、わかっていただけたでしょうか。
4月4日からはじまる「ベイブレードバースト」をよろしくお願いします。
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