2008年01月03日

伝記が好きでした

伝記が好きでした。
伝記が好きでした
小学生の時に、僕が読書にはまったきっかけは、『伝記』でした。
世界の偉人たちの伝記を、小学生向けの本にした全集があって、それが毎月一冊ずつ油屋さんが届けてくれるんです。
僕は、それが待ち遠しくてたまりませんでした。

いろんな人の伝記があったなぁ。
ベーブルース、アムンゼン、ナイチンゲール、徳川家康……
いま思えば、どこまでが本当のことだったのか、脚色がどれくらい入っていたのか、さだかではありませんが、どの伝記にも胸をおどらせました。

彼らがどんな苦難を乗り越えたか、どんな冒険をしたのか、どんな人生を送ったのか。
とくに冒険者の伝記が好きでした。
アムンゼンの伝記を読んだ夜は、僕も南極探検をしているつもりになって、部屋の窓をあけて寒さに耐えて寝たりしました。

あのころ、どうしてあんなに『伝記』が好きだったのか、今となっては理由がわかりません。
たぶんあのころの僕は、まだ自分も人生を生きている実感がなかったんじゃないでしょうか。
子供って、そうですよね。
生きているのが当たり前で、自分もいつか死んで歴史の一部になるなんて、思いもしませんから。

人は死を意識したとき、生を実感をするのかもしれません。
伝記の登場人物たちは、みんなかつて生きていた人たちでした。
みんな昔に死んだ人たちでした。
もしかしたら、僕は伝記を読むことで、少しずつ人は死ぬものだということを理解していたのでしょう。

正月そうそう、あまり楽しい話題ではなくなってしまいましたね。
すみません。

生きている喜びを実感しながら、本を読み、芝居を書き、映画を見て、笑って、泣いて、友と語らい、前に進みましょう。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 00:01 | Comments(0) | 
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