2008年01月20日

ミステリーマガジン

ミステリーマガジン読んでました。
早川書房が出している、推理小説の月刊誌。

小学生の頃にめざめた推理小説好きは、その後もつづいて、中学生になると早川書房が出しているポケット・ミステリーシリーズや、ミステリーマガジンも読むようになりました。
ポケットミステリーは、ふつうの文庫本とはちょっと大きさがちがっていて、新書判サイズで独特の雰囲気のある本なんですよね。
エド・マクベインの『87分署シリーズ』や、エラリー・クイーンの『エラリー・クイーンシリーズ』とか、いろんなミステリーをこのポケミスで読んだなぁ。

そのミステリーマガジンに、あるとき漫画が連載されてました。
どくとくの画風で作家はダーティ・グース。
探偵物の漫画でした。
そのダーティ・グースが、後の小説家、矢作俊彦だったんですね。
ミステリーマガジン
矢作俊彦という作家を知ったのも、ミステリー・マガジンでした。
短篇小説の連作がはじまったんですね。
それがデヴュー作だったと思います。
大学生が、改造車で、神奈川県警のバトカーと対決するやつ。
スピード感があって、セリフが痛快で、おもしろかった。
たしかのちに、単行本になった『神様のピンチヒッター』だったんじゃないかな。
とにかく文体がカッコよかったんです。
にくいなぁ、こんなかっこいい小説が書けるなんて。
って、そのとき思いました。

その後、矢作さんは、独特の世界を維持しながら、今も旺盛に執筆をつづけてます。
漫画の原作も手がけていて、大友克洋さんとの『気分はもう戦争』(双葉社)は伝説的な作品ですね。
『マイク・ハマーへ伝言』(早川書房)も好きだったなぁ。
これも、ミステリー・マガジンに連載されてたんだっけ。
ミステリーマガジン
ミステリーという小説のジャンルを、僕が好きなのは、『謎解き』という要素が、はじめから組み込んであるからなんです。
読むほうは、はじめから、「よーし、謎を解くぞ!」っていきごんで入れますよね。
読書のモチベーションは、まず謎解き。
どんな謎が、そこにあるのか!?
自分は、作者との戦いに勝てるのか!?
そんなゲーム的な要素が、はじめからしこまれているのが、ミステリー小説だと思うわけです。
ゲームが楽しいって、誰もが知ってますよね。

ゲーム好きな子供たちには、ミステリー小説をまずすすめてみましょう。
これもゲームなんだって。
矢作さんの本を紹介しようとして、ゲームの話しになっちゃった。
こういう時もあるさ。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 12:09 | Comments(0) | 
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