2008年03月08日

クアムで映画

グアムにきてます。
友人の映画監督や脚本家、そして俳優一名の男ばかり五人連れです。
グアムでは、この監督がいぜん映画を撮影したことがあり、けっこうなじみの島です。

この島に来ても、海に行ったりすることはほとんどありません。
何をしているかというと、やはり映画です。
グアムは、日本から三時間のアメリカ。
アメリカ映画が公開されてます。

今は世界同時公開とか増えましたけど、いぜんは日本に映画がくるまで、けっこうタイムラグがあったりしたので、せっかちな僕らは、グアムまで映画を見に来てたりしてました。
日本では公開されない作品とかもありますしね。
クアムで映画
今日は、『ザ・バンク・ジョブ』というのを見ました。
【監督】 ロジャー・ドナルドソン
【出演】 ジェイソン・スタタム、サフロン・バロウズ、スティーブン・キャンベル・ムーア、ダニエル・メイズ、ジェームズ・フォルクナー

実はが元になっているようですが、銀行強盗したら、とんでもないものを手に入れてしまい、いろんなやつらに追われることになる、家族思いの男を描いてます。
 実話の形をかりてはいますけど、構成はシチュエーションコメディそのものです。

 英語力の問題で、セリフを全部理解できるわけではないので、ストーリーの細かいところまではわからなかったのですが、ハラハラの連続で、なかなかいい出来の犯罪コメディにしあがっていました。
 犯罪コメディといえば、以前にこのブログでも紹介した、ドナルド・E・ウェストレイクなどの著作に面白いものが多数あります。

 プロの犯罪者を主人公にして、彼らに感情移入するような形でつくられているという点では、この『バンクジョブ』は、完全にその系列の作品ですね。

 これに近い形のテレビドラマでは、有名なのは『ルパン三世』とか『キャッツアイ』とかすぐに思い浮かびます。
 『スパイ大作戦』(映画になった『ミッションインポッシブル』の原作になったドラマ)なども、形をかえた犯罪者物と言えるでしょう。

 犯罪者を主人公にするのは、けっこう難しいんです。
 主人公は、読者や視聴者に受け入れられる人物にしなければならないんですが、犯罪を犯す人間という設定じたいが、まず受け入れられずらいからです。
 そのために作家たちは、いろいろ工夫をします。

 盗みを働くにしても、人のために盗む(義賊)であるとか、盗みはしても、権力者や大金持ちからしか奪わないとか、さらに巨大な悪人に、無理やりやらされているとかね。
 この『バンクジョブ』でも、主人公を家族思いのやさしい男(かわいくて小さな娘が二人いる)という設定にしてました。

 人に受け入れられるというのは、けっこう難しいことです。
 僕たち、物語作家は、主人公をどうやって読者に受け入れられる人として作れるかに頭をしぼっています。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 02:55 | Comments(2) | 映画
この記事へのコメント
映画は、子供が小さいときは なかなか観に行く事ができませんでしたが、中学・高校生になって やっと一緒に観に行くようになりました。
最近では、アースやライラの冒険を観ました。
夕食の時など、その映画の感想を
話し合うのですが、同じ家族でも
皆 感じ方が違って、とても話を
聞くのが楽しいです。。。
これから、子供たちも 進学などで 離れ離れになっていきますが、それまではできる限り共に活動して 意見を出し合う楽しい家族でありたいです。
Posted by ピンクのデンワ at 2008年03月08日 08:44
先生、明日からT先生と私も含めて生徒6人がグアムに明日から行きます。会えるかな?
Posted by きみちゃん at 2008年03月08日 17:31
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