2008年07月25日

教え子の成長

高校生に演劇を教えるようになって、8年になる。
ひょんなきっかけで依頼を受けて、東放学園高等専修学校というところで、演技基礎と脚本を教えることになった。
それまで学校で教えるということは、極力避けてきたのだが、高校生ということで引き受けた仕事だった。
卒業公演の演出を引き受けることになって、五年になる。
もう、五回も卒業生を送り出したわけだ。

卒業生たちが、もういろんなところで活躍している。
タレント、寿司屋、番組AD、トリマー見習い、カメラマン、楽器屋店員、キャバクラマネージャー、キャバクラ嬢、ダンサー……などなど。
演劇を続けている子(もう子供ではないけど、ついつい言ってしまいます)もいる。
そんな彼らが出演している公演を見に行ってきた。

もうすっかり大人になり、引き締まった顔がそこにはあった。
そのひきしまった肉体、躍動する動き。
それを見ただけで、彼女が、着実に訓練を重ねてきていることが、はっきりとわかる。
努力が、はっきり見えた。

僕は、もうそれを見ただけで、なんだか幸せな気分になってしまった。
自分がかかわった生徒が、りっぱに成長している姿を見ることが、こんなにも嬉しいことだとは。
自分でも驚きでした。

まさかこの僕が、高校生を指導することになるとは、十年前には思いもしていなかったことだけど、やってよかったなぁって思いました。
人の成長を見守るって、こんなにも人を幸せな気分にさせてくれるものなんですね。
あらためて教師という仕事の、素晴らしさを知りました。

でも、僕の場合、あくまでも学校で教えるのは、『副業』です。
それも、演劇という特殊な分野だけで、毎日を彼らとかかわっているわけではありません。
毎日、思春期の彼らと、真っ正面からぶつからなければならない『本業』の先生たちは、それはそれで大変なんだろうなぁと思います。
先生たちには、少年少女の未来のために、がんばってもらいたいです。


同じカテゴリー(演劇)の記事画像
ウルトラマンを作った男の芝居を見てきました。
教え子の活躍と自分の作品開幕
銀河をたどれば君のところへ
大阪でインプロショーのためのワークショップやります
やり続けること
あしたのおもひで上演です
同じカテゴリー(演劇)の記事
 ベイブレードバースト、最終回 (2017-03-26 11:44)
 卒業 (2017-02-15 08:57)
 脚本塾やります (2017-02-05 10:39)
 主人公について (2016-05-12 09:01)
 七月に向けての稽古始まる! (2016-05-07 08:23)
 インプロで主人公をつくるエクササイズ (2016-04-24 06:55)

Posted by 名誉館長 園田英樹 at 03:38 | Comments(0) | 演劇
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。