2016年03月12日

感情に敏感でいましょう。

ストーリー脚本教室(心構え編10)

 『感情』を使うことが、シーンのエンジンになると前に書きました。
 ちょっとここで、感情ってなんだろう? って、立ち止まって考えてみましょう。

 感情の種類って、どんなのがあると思う?
 って聞かれたら、あなたはいくつくらい答えられますか?
 ちょっとやってみてください、けっこう難しいですよ。
 はい、スタート!

 どうでした?

 『感情』
 われわれは毎日、あたりまえのように使っていますが、これはどこから来るものなのでしょうか?
 ウィキくんは、こう教えてくれてます。

 感情(かんじょう)とは、ヒトなどの動物がものごとやヒトなどに対して抱く気持ちのこと。喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖などがある。

 感情の一覧。

 安心、不安 感謝 驚愕、興奮、好奇心、性的好奇心 冷静、焦燥 (焦り) 不思議 (困惑) 幸福、幸運 リラックス、緊張 名誉、責任 尊敬 親近感 (親しみ) 憧憬 (憧れ) 欲望 (意欲) 恐怖 勇気 快、快感 (善行・徳に関して) 後悔 満足、不満 無念 嫌悪 恥 軽蔑 嫉妬 罪悪感 殺意 シャーデンフロイデ(他人の不幸は蜜の味) サウダージ(郷愁、憧憬、思慕、切なさ、などの意味合い) 期待 優越感、劣等感 恨 怨み 苦しみ 悲しみ、切なさ、感動 怒り 諦念 (諦め) 絶望 憎悪(愛憎) 愛しさ 空虚

 さすがウィキ君。物知りです。
 僕達はふだんの日常で、しごく当たり前に感情を使って生活しているので、その感情がなんなのか意識して使っていることはほとんどありません。
 だからいきなり感情には、どんな種類があるのなんて聞かれても、なかなか急には思いつかないものです。

 意外にたくさんありましたね。(笑い)

◯感情は、なぜあるんだろう?

 ふと思いました。
 感情って、いつから抱くんだろう?
 生まれたばかりの赤ん坊にも感情はあるんだろうか?

 「おぎゃ〜〜」って、泣くときには、感情があるんだろうか?

 言葉を持たない、赤ん坊が泣いたり、微笑んだりするのは、なんなんだろう?
 学んだわけではないのに、それをするということは、それはおそらく「本能」「遺伝子」に組み込まれている「生命保存」のためのシステムなのでしょう。
 われわれは、もしかしたらそれを「感情」と名づけたのかもしれません。
 感情を生命維持のためのシステムと考えたら、基本的な感情がなんであるのかが理解できます。
 命の危機を回避するための、「恐怖」(襲ってくる外敵を警戒しなければならない)。
 命を存続させるための「喜び」(食べていいものか、悪いものか判断しなければならない)。
 恐怖と喜びは、われわれが生まれたときから持っているものなんだろうと思います。
 他の感情は、あとで学んで身につけていくものなのかもしれません。

◯ストーリーを作るときに、もっもと強いエンジンになってくれるのは『感情』です。
 われわれはできるだけ多くの感情をつかいこなせるようにしたいものです。

 じゃあどんなときに、われわれは感情を引き出しの奥から引っぱりだしてくるのか?

◯感情は、相手によって引き出される。
 人が感情の変化を起こすのは、相手があってこそです。

 ストーリーも、基本的には人と人との関係性と、その変化を描いていくものです。
 このときにストーリーを動かしていくエンジンの一つが「感情」であるということは、前にも書きました。

 主人公とその相手。
 その関係性の中で、どんな感情が起きるのか。
 起こしていくのか。
 それがストーリー作りのベースにあります。

◯感情に敏感でいましょう。

 より良いストーリーをつくるためにも、より良い人生を送るためにも、自分と自分にかかわる人たちの感情には敏感でいたいものです。
 それがあなた自身のストーリーを面白くさせてくれるはずだから。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 10:40 | Comments(0) |  | 脚本 | 映画と小説 | 演劇
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