2016年03月25日
ストーリー作りのトレーニングは楽しみながら
ストーリー脚本教室(実践編31)
トレーニングの続き。
前回は名前と関係性をつけるトレーニングを日常の中で遊びとしてやる方法を紹介しました。
ストーリー作るのコツを体得するための一番のトレーニングは、いい作品を見て、それを分析することだと思います。
影像作品はDVDでほとんどあらゆる作品がリリースされているので、トレーニングにはもってこいの環境ですよね。
小説はもともと本で出版されていたものなので、読んで学ぶことができましたけど、昔は影像や舞台の勉強をするには、劇場に行かねばならずお金も時間も余計にかかりましたから。
もちろん劇場での体験は、かけがえのないものなので、できるだけ多くいい環境で見てもらいたいです。
自分の書きたいタイプの作品があるとしたら、それに関係するようなタイプの作品を多く見るようになるのは当然ですね。
多く見ることで、類似をふせぐこともできるし、さらに面白くするための方法を学ぶことができます。
◯どこを見るのかが大事です。
作り手が、どういう意図で、そのカット、そのシーンをそこに持ってきているのかを、探偵のように推理しながら見るのです。
ストーリーの構成は、どうしてそうなったのか?
それを推測できるようになるのが、トレーニングです。
僕が、どういうところに注目して見ているかを書いてみます。(今回は影像作品の場合です)
◯まずはファーストカット。
最初の入りを、どういう絵にしているのか?
そこにまず注目しています。
ここは演出家の領域が大きいですね。どんな絵で物語に入っていくのか?
脚本家は、ファーストカットについては、あまり意識して書くことはありません。
もちろんイメージはあるでしょうが、柱やト書きでは、ファーストカットのことにはふれませんからね。
ただし、演出家は、まずどの絵から、入っていくのかを意識しているはずです。
それに注目するのは、そこには多くの場合、その物語全体に伝わっていくイメージをこめようとしているはずだと思うからです。
◯冒頭の一分から五分間。
●どうやって見る人(観客)を、物語に引きつけようとしているか?
お客さんは、優しいので最初の数分はたとえどんなものでも見ようとしてくれます。
でもその優しさに甘えてはいけません。
つまらなかったら、さっさと離れて行ってしまいます。
ですから最初が肝心で、作家も演出家も、冒頭でできるだけお客が離れないようにする方策をそこに仕掛けようとするのです。
この作者は、どうやってそれをしようとしているのか?
そこに注目します。
●主人公は誰なのか?
物語を観客と一緒に旅してくれるパートナーが主人公です。
ですから作り手は、多くの場合最初に主人公を登場させます。
もちろん例外もあります。
作り手は、かならずこの登場人物が主人公ですと、観客にわからせているはずです。
それをどうやってやっているのかに注目します。
いろんな方法で「この人が主人公です」とわからせる方法を取っているはずです。
●主人公を好きになれるのか?
観客が主人公を嫌ってしまっては、物語に連れていくことはできません。
ですから作り手は、かならず主人公を観客に好かれるような方策を取っているはずです。
どんな手を使っているのか、それを見つけてください。
もちろんスターがそれを演じている場合に、その人が主人公だと暗黙の了解で観客はわかっているのですが、物語の登場人物として、どういうことをやっているのかの方により注意して見るようにしましょう。
冒頭の一分から五分の間にも、要チェックするべきところは、こんなにもあります。
ストーリーを楽しみながら、頭のどこかで、これらのことを意識して見るようにしてみてください。
無意識にそれができるようになったらしめたものです。
あなたの作品でも、それらのことが自然にできるようになっていくことでしょう。
次はいよいよストーリーが動きだすところです。
それはまた次回に。
トレーニングの続き。
前回は名前と関係性をつけるトレーニングを日常の中で遊びとしてやる方法を紹介しました。
ストーリー作るのコツを体得するための一番のトレーニングは、いい作品を見て、それを分析することだと思います。
影像作品はDVDでほとんどあらゆる作品がリリースされているので、トレーニングにはもってこいの環境ですよね。
小説はもともと本で出版されていたものなので、読んで学ぶことができましたけど、昔は影像や舞台の勉強をするには、劇場に行かねばならずお金も時間も余計にかかりましたから。
もちろん劇場での体験は、かけがえのないものなので、できるだけ多くいい環境で見てもらいたいです。
自分の書きたいタイプの作品があるとしたら、それに関係するようなタイプの作品を多く見るようになるのは当然ですね。
多く見ることで、類似をふせぐこともできるし、さらに面白くするための方法を学ぶことができます。
◯どこを見るのかが大事です。
作り手が、どういう意図で、そのカット、そのシーンをそこに持ってきているのかを、探偵のように推理しながら見るのです。
ストーリーの構成は、どうしてそうなったのか?
それを推測できるようになるのが、トレーニングです。
僕が、どういうところに注目して見ているかを書いてみます。(今回は影像作品の場合です)
◯まずはファーストカット。
最初の入りを、どういう絵にしているのか?
そこにまず注目しています。
ここは演出家の領域が大きいですね。どんな絵で物語に入っていくのか?
脚本家は、ファーストカットについては、あまり意識して書くことはありません。
もちろんイメージはあるでしょうが、柱やト書きでは、ファーストカットのことにはふれませんからね。
ただし、演出家は、まずどの絵から、入っていくのかを意識しているはずです。
それに注目するのは、そこには多くの場合、その物語全体に伝わっていくイメージをこめようとしているはずだと思うからです。
◯冒頭の一分から五分間。
●どうやって見る人(観客)を、物語に引きつけようとしているか?
お客さんは、優しいので最初の数分はたとえどんなものでも見ようとしてくれます。
でもその優しさに甘えてはいけません。
つまらなかったら、さっさと離れて行ってしまいます。
ですから最初が肝心で、作家も演出家も、冒頭でできるだけお客が離れないようにする方策をそこに仕掛けようとするのです。
この作者は、どうやってそれをしようとしているのか?
そこに注目します。
●主人公は誰なのか?
物語を観客と一緒に旅してくれるパートナーが主人公です。
ですから作り手は、多くの場合最初に主人公を登場させます。
もちろん例外もあります。
作り手は、かならずこの登場人物が主人公ですと、観客にわからせているはずです。
それをどうやってやっているのかに注目します。
いろんな方法で「この人が主人公です」とわからせる方法を取っているはずです。
●主人公を好きになれるのか?
観客が主人公を嫌ってしまっては、物語に連れていくことはできません。
ですから作り手は、かならず主人公を観客に好かれるような方策を取っているはずです。
どんな手を使っているのか、それを見つけてください。
もちろんスターがそれを演じている場合に、その人が主人公だと暗黙の了解で観客はわかっているのですが、物語の登場人物として、どういうことをやっているのかの方により注意して見るようにしましょう。
冒頭の一分から五分の間にも、要チェックするべきところは、こんなにもあります。
ストーリーを楽しみながら、頭のどこかで、これらのことを意識して見るようにしてみてください。
無意識にそれができるようになったらしめたものです。
あなたの作品でも、それらのことが自然にできるようになっていくことでしょう。
次はいよいよストーリーが動きだすところです。
それはまた次回に。
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