2016年03月28日

ネタ切れすることはあるのか?

ストーリー脚本教室(実践編34)

 ここまでできるだけ毎日、ストーリー作りや脚本作りにおいて、自分の知っているコツをできるだけわかりやすく書いてみようとしてきましたが、だいぶネタ切れ気味になってきました。
 われながらよく書いていると思いますけど。(笑い)
 一般的なことは、だいたい書いたような気がします。
 ここからさらに踏み込んで指導していくとしたら、たぶん個人指導的なことになっていくんでしょうね。

 今日は、そのネタをどう仕入れるかについてです。

◯ストーリーのネタは、あらゆるところに転がっている。

 よくこう聞かれます。
「ネタ切れすることはないんですか?」

 そういうときに、僕は今まで、ネタ切れすることはありませんと答えてきました。
 書きたいことがありすぎて、書く時間が足りないと。

 なぜそう言い切れるかというと、ネタは僕らのまわりにいくらでも転がっているからです。

 落語家は、「三題噺」というのをやりますよね。
 関係のない、みっつの要素をもらって、それを結びつけてお話にしていくという、即興落語です。
 これと仕組みは同じだと思ってください。

 身の回りにあるものに、「刺激を受けること」で、そこからストーリーをイメージしていけばよいのです。

 たとえばあなたが、「壁にかかっている時計」を見たとします。
 それはきっとあなたの心の中のなにかを刺激します。
 懐かしさが浮かびあがるかもしれません。
 おじいさんの家にかかっていた、古い時計を思い出すかもしれません。
 それを使うのです。
 イメージは、また次のイメージを呼びさましてくれます。
 そしてそれは、一つのストーリーになっていきます。


◯新聞、雑誌、ニュースにもネタが転がっている。

 毎日なにげなく見ている新聞や雑誌やテレビやネットのニュースにもネタがごろごろしています。
 事件から、ストーリーを思いつくこともあるでしょう。
 ちょっとした、いいエピソードから思いつくこともあるでしょう。
 世界は、ストーリーのネタでいっぱいです。

 あとはあなたが、それを使ってストーリーを練り上げるかどうかなのです。

 ネタ切れを心配する必要は、まったくないのです。


◯持続力も必要です。しかし……

 ネタを見つけても、それをストーリーに育てあげるには、じっとパソコンの前にすわってキーボードを打ち続ける持続力も必要です。

 遊びに行きたくても、飲みに行きたくても、じっと我慢して作業を続けなければなりません。
 それができるかどうかにかかってます。

 でもそれで現実の人生を無駄にしてはいけません。
 出ていけば面白い体験ができるとわかっているなら、そこに行かないことを選んではだめです。
 書くのは後でもできますから。

 ストーリー作りと、幸せな現実の人生とどっちを取るかと聞かれたら、現実の人生を選んでください。
 そこで生きた体験をすることが、さらにあなたのストーリーを面白いものにしてくれるはずだからです。


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Posted by 名誉館長 園田英樹 at 05:04 | Comments(0) | 脚本 | 映画と小説 | 演劇
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